2011年7月31日日曜日

南伽山アキコ個展 Melt@茅場町森岡書店

もう終わってしまった展覧会なのですが、南伽山アキコさんの新作写真展「Melt」がすばらしかったです。リンク先にも載っているDMの写真は、金魚の一部分をアップで撮ったもの。南伽山さんは金魚の写真のシリーズは長く撮っていて、一見して金魚とはわからないかもしれないぐらい抽象化された美しい作品を今までにも観てきたけれど、今回の濃厚に色が乗ったプリントはものすごく鮮やかでシャープ。写真なのに物体としての存在感がすごくて、本当に観ていて飽きないです。

他にもスペクトル分光器でさまざまな色に光るようにした透明なバルーンの写真、解けていくピストル型の氷を捉えた写真があって、それぞれ新しい展開を感じさせるすばらしいものでした。

2011年7月29日金曜日

花木久実+吉本裕美子@明大前KID AILACK ART HALL


「月の砂漠のプラットホーム」

花木久実 (和太鼓)
吉本裕美子 (ギター)

2011年7月29日(金)
7:00pm 開場 7:30pm 開演
チャージ 予約 2,000円 当日 2,200円
KID AILACK ART HALL
http://www.kidailack.co.jp/
京王線・井の頭線 明大前駅より徒歩2分
世田谷区松原2-43-11
tel:03-3322-5564

和太鼓の花木さんのライヴに出演します。花木さんとは昨年7月に武蔵小金井アートランドで初共演しました。和太鼓とエレクトリック・ギター、一見不思議な組み合わせですが、思いのほかうまくいった感触があるので、今回も非常に楽しみにしています。



最初は花木さんの民謡と詩の朗読、それからデュオで演奏、わたしのソロ、花木さんのソロと続いて一部終了。二部はデュオでがっつりと演奏。ゲストといいつつ最近のライヴでは一番長時間演奏をしたライヴになりました。ソロの演奏で、演奏しはじめる瞬間がとても難しかったりするのですが、デュオの演奏からそのまま続けてソロになるというのは楽です。最初からいい波に乗っていけた感じで、気持ちよく演奏できました。打楽器の方との共演は、音量のダイナミズムやどのような音程を弾くか、自由度が高くて非常にやりやすく楽しいのですが、和太鼓との共演というのは他ではなかなかできないことで、今回もとても新鮮な気分で演奏できました。前回の初共演のとき以上の演奏ができたと思います。

2011年7月28日木曜日

第3回 東京創造芸術祭2011@四谷CCAAアートプラザ内 ランプ坂ギャラリー

河合孝治 (Electronics)
永井清治 (Electronics)
吉本裕美子 (E-guitar)
笹沼暁子 (ダンス)
伊藤由香 (舞踏)
佐藤陽太 (piano)

2011年7月28日(木)
6:30pm~8:30pm
入場無料

会場
四谷CCAAアートプラザ内 ランプ坂ギャラリー
新宿区四谷4-20
東京メトロ丸の内線 四谷三丁目下車 徒歩5分
都営地下鉄新宿線 曙橋駅下車 徒歩7分

第3回 東京創造芸術祭2011
http://tokyopaf.org/

主催 東京創造芸術祭実行事務局
連絡・問合せ先 tokyopaf@gmail.com
http://twitter.com/tokyopaf

東京創造芸術祭実行委員会
河合孝治(サウンドアーチスト)
佐藤亜紀(舞踊家・演出家)
李容旭(映像造形作家・東京工芸大学准教授)

7月24日(日)~30日(土)に開催される「第3回 東京創造芸術祭2011」のパフォーマンス分野で演奏します。会場は四谷第四小学校として70年間使用されていた建物内のギャラリーです。演奏時間は短いと思いますが、ソロと、他の出演者との共演もあるかもしれません。



10分程度のソロと、最後全員でのセッションに参加しました。出演者のジャンルはバラバラで、またパフォーマンス部門というのに、当人はその場に来られずに音源を流すという方もいて、とても不思議な催しでした。でもこのような雑多なイヴェントだからこそ、一人一人の持ち時間が短いのが逆に幸いして、プログラム通して観ていても楽しめるものになっていた気がします。企画そのものは入場無料で気楽な雰囲気のものでしたが、このような機会は、自分がどうしてこのような表現を選択して人前でやっているのかということを厳しく問われる機会でもあると感じます。

写真はご来場くださった喫茶茶会記のマスター、福地さんが撮ってくださいました。どうもありがとうございます。

2011年7月22日金曜日

入間川正美+細田茂美+増田直行+吉本裕美子@池ノ上・東北沢 現代HEIGHTS

現代HEIGHTS金曜ライヴ


入間川正美 (cello)
細田茂美 (guitar)
増田直行 (guitar)
吉本裕美子 (guitar)

2011年7月22日(金)
7:30pm 開場 8:00pm 開演
チャージ 1,800円 + ドリンク代

現代HEIGHTS
http://gendaiheights.sakura.ne.jp/
小田急線東北沢駅、井の頭線池ノ上駅より徒歩4分
世田谷区北沢1-45-36
tel&fax:03-3469-1659


出演者プロフィール


入間川正美 / IRUMAKAWA Masami (cello)
'89年よりチェロの即興演奏をはじめる。以降、現代美術・実験演劇との共演を重ねる。'98年よりソロシリーズ「セロの即興もしくは非越境的独奏」を高田馬場プロト・シアターにて開始、現在に至る。同名のCDを1枚、CD-Rを4枚リリース。'04年演劇ユニットLensと共にNYに遠征、演劇公演だけでなくソロ演奏も好評を得る。それ以降国内外の音楽家との共演を重ね、ソロ以外の即興デュオ、トリオの新たな可能性を探る。
http://irusworks.blog15.fc2.com/

細田茂美 / HOSODA Shigeyoshi (guitar)
フォーク~ロック~ブルース~ジャズを経て即興に至る。割り箸をはさみエフェクターを一切使用しない奏法を得意とする。'06年Chihiro.Sとの「ダウナーワン」には童謡、ロシア民謡、トラッド等のカバーを収録。最近はいきなり自作の奇妙な歌を歌ったり踊ることも。そのうちラップにも挑戦したい。

増田直行 / MASUDA Naoyuki (guitar)
1978年、『陰猟腐厭』を結成(メンバーは他に大山正道、原田淳)、即興演奏等のライヴ活動を展開。新宿ロフト、法政大学学館大ホール等に出演。シングル・ソノシート『妥協せず』、その他をCRAGALE RECORDSよりリリース。2000年、美術展『半島・1』(神奈川三浦半島)にてパフォーマンス。2010年、美術展『OVER TONE』(神奈川県民ホールギャラリー)にパフォーマンス参加。

吉本裕美子 / YOSHIMOTO Yumiko (guitar)
ロックバンドの活動を経て、2006年より即興主体のライヴ演奏を開始。ダンスや朗読、映像などさまざまなジャンルの表現者と共演、またソロ演奏も行う。
2007年よりKID AILACK ART HALLの年越しイヴェント『除夜舞』参加。
2008年、山田勇男の8mm短編映画『白昼夢』の音楽を担当。
2009年、Image Forum Festivalで万城目純パフォーマンス『Nyo Nyum』参加。
http://www.myspace.com/yoshimotoyumiko

入間川さんの「細田さんと共演してみたいんだけれど」の一声が発端となりました。共演の方々は70年代、80年代~即興演奏をされているのですが、細田さんと増田さん、細田さんと入間川さんはなんと初共演とのことです。わたしは今回はじめて試みでエレクトリックとアコースティック、2本ギターを持っていく予定です。
会場内「GALLERY Den」では、大沼洋美展、谷口雅展が開催されています(7/21~/26)。


今回アコースティックギターをはじめて人前で弾いたのですが、しかもそのアコースティックギターは4月ごろに拾ったもので、ナットとブリッジがなく、ペグもひどい状態。ペグはとりかえようと思ったのですが、ネジのくぼみが緩んでいくばかりで全くはずれる気配がなく、ドライバーを買いなおしたりしたけれどまったくダメ。ナットとブリッジは牛骨を買ってきたのだけれど、ブリッジの整形で慣れないことで要領もわからないままヤスリをかける日々が何日も続き(最初100円ショップで買ったヤスリを使っていたけれど、結局1,000円以上もするヤスリを東急ハンズで購入)、ナットのほうはもう時間もなく断念して最初から溝があるものを買いなおしました。ペグがダメで3弦がはれないのですがそれ以外の弦を張って、でもネックがそりまくっているので異様に弦高が高い。手間がかかったわりにはほとんどギターと呼べるのかどうかわからない状態のしろものでした。

最初は増田さんと細田さんのデュオ。次は入間川さんとわたしのデュオ。ここでそのアコースティックギターを使いました。さすがに初挑戦でネタがつきるというか、そんなに長い時間を弾くことができなかったのですが、入間川さんのチェロの演奏が良いからなんとかなったという感じ。でも、あとで、この組み合わせが良かったとの感想も何人かいただいたので、挑戦した甲斐があったと思います。次はギター3人のトリオ。これがまた三者三様というか、ギターばかり3人でこんなふうにうまくバランスがとれるのは奇跡的な気がします。最後は細田さんと入間川さんのデュオからはじまり、途中から増田さんとわたしも加わって全員でセッション。

ベテラン3人に囲まれて、演奏に関してはもう何も心配なかったです。もう何をやっても成立する感じがして、演奏が始まってからはただ音と戯れていたような感じです。とても楽しいライヴでした。

2011年7月9日土曜日

THE POEMANS@群馬 現代詩資料館 榛名まほろば

THE POEMANS「POEMANCE LIVE」それでも詩は鳴り止まないっ!


出演
THE POEMANS
生野毅(ボイス), 新井隆人(ボイス/メタル・パーカッション)
GUEST
永澤康太(ボイス), 茂木康一(メタル・パーカッション), 吉本裕美子(ギター)

日時
2011年7月9日(土) 2:00pm-4:00pm

観覧料
1,500円(1ドリンク付き) 予約受付中
終了後懇親会あり 参加費1,000円

会場
現代詩資料館 榛名まほろば
http://homepage3.nifty.com/harunamahoroba/
北群馬郡榛東村広馬場1067-2 tel.0279-55-0665

連絡先
新井隆人 090-8048-1664 / 生野毅 090-7734-8254 / 榛名まほろば 0279-55-0665

THE POEMANS are ……
THE POEMANS(ポエーマンズ)は、生野毅と新井隆人を中心としたボイス・パフォーマンス・ユニット。
メンバーは固定化せず、変化流転していく。今回が初公演。

POEMANCE are ……
POEMANCE(ポエーマンス)は、POEM(ポエム)とPERFORMANCE(パフォーマンス)を合体させた造語。
THE POEMANSの活動に冠される。

生野毅(ボイス)
1964年生まれ。詩人・俳人・文芸評論家。東京在住。宇都宮アート&スポーツ専門学校文芸創作科講師。
多様なジャンルの批評やコラボレーションの企画に携り、朗読も積極的に行う。第一評論集『存在の飛抹』
を準備中。『図書新聞』誌に『俳句クロニクル』を連載中。

新井隆人(ボイス)
メタル・パーカッション 1965年生まれ。詩人。文学・美術・音楽愛好家。群馬在住。
エッセイ集『ジェストコーター』『あかなめとシーサー』『私撰・群馬の陶芸家』ほか。

永澤康太(ボイス)
1983年生まれ。詩人。東京在住。2005年現代詩手帖賞を受賞。2008年第一詩集『losedog』発表。
単独での朗読のほか、吉原洋一氏、橘上氏と朗読ユニット「?(サンズイ)」を結成し活動。

茂木康一(メタル・パーカッション/彫刻)
1973年生まれ。彫刻家。群馬在住。1991年、独自に鉄の彫刻を作りはじめる。1998年、榛東村にアトリエGRANKITSCHを開設。2000年、前橋アートコンペライブでグランプリ受賞。
2006年、アトリエにギャラリーを併設。2010年、第7回上毛芸術文化賞(美術部門)受賞。
高崎市美術館、榛東村耳飾館ほか、県内外で個展・グループ展多数開催。

吉本裕美子(ギター)
ロックバンドの活動を経て、2006年よりエレクトリック・ギターの即興演奏を開始。
ダンスや朗読、映像などさまざまなジャンルの表現者と共演、またソロ演奏も行う。
2007年よりキッド・アイラック・アート・ホール(東京)の年越しイヴェント『除夜舞』参加。
2008年、山田勇男の8mm短編映画『白昼夢』の音楽を担当。
2009年、越後妻有アートトリエンナーレ(新潟)のヒグマ春夫パフォーマンス参加。

交通

バス
  • 上越線高崎駅より 群馬バス しんとう温泉・伊香保行八之海道下車 徒歩5分
    行き 高崎駅11:20発 - 八之海道12:05着
  • 上越線高崎駅より 関越交通バス 群馬温泉行又は渋川行 群馬温泉やすらぎの湯下車 徒歩15分
    行き 高崎駅11:00発 - 群馬温泉11:40着
    行き 高崎駅11:40発 - 群馬温泉12:20着
    行き 高崎駅12:00発 - 群馬温泉12:42着
    行き 高崎駅12:40発 - 群馬温泉13:18着
    帰り 群馬温泉16:30発 - 高崎駅17:09着
    帰り 群馬温泉17:05発 - 高崎駅17:44着
    帰り 群馬温泉17:50発 - 高崎駅18:29着
    帰り 群馬温泉18:10発 - 高崎駅18:47着
  • 両毛線前橋駅より 関越交通バス 群馬温泉やすらぎの湯行 終点下車 徒歩15分(本数少なし)
  • 両毛線前橋駅より 日本中央バス しんとう温泉行 十二沢下車 徒歩10分(本数少なし)

自動車
  • 関越道前橋インター 30分 目標 群馬温泉やすらぎの湯 榛東南小学校そば
  • 関越道渋川・伊香保インター 25分 目標 榛東村八之海道信号 榛東南小学校そば
  • 伊香保温泉より 車 15分 目標 榛東村八之海道信号 榛東南小学校そば

詩人の生野毅さん、新井隆人さんによるパフォーマンス・ユニット、THE POEMANSの初公演に出演します。15分程度のソロ演奏と、出演者全員での共演に参加します。ちょっと不便そうな場所ですが、近所に温泉もあるようです。
「公共交通機関でお越しくださる方は、バスのアクセスが悪いので、新井又は生野までご相談ください。」とのことなので、人数が集まれば送迎などもあり得るかと思います。



吉本裕美子ギターソロ

左から生野さん、茂木さん、新井さん

右は永澤さん
榛名まほろばのサイトまほろば日誌13に店主の富沢さんが当日の様子を書いてくださっています。演奏は、ソロはちょっと思い通りにいかないことも多かったです。即興なので思い通りである必要は全然ないのですが…。生野さんとのデュオは、前回の江古田Cafe FLYING TEAPOTのときよりうまくいったと思います。観てくださった方からも、ソロよりも生野さんとの共演のときのほうが良かったとのご意見を伺いました。最後の全員でのセッションは、メタルパーカッションの音と詩の朗読と、音量をどちらにあわせたら良いものか悩んでいて何か中途半端になってしまったような気が。

懇親会はとても濃かったです。ロックギターということでもっと破壊的なものを期待された方もいたようです。地方であまり即興演奏に慣れていない方の前で演奏する場合、特にメロディアス寄りにしてしまうことが多いのですが、今日のお客様にはそういう配慮は無用だったのかもしれません。知人では前橋在住の映像作家・詩人の石井秀人さんがご来場くださって、たくさんお話ししました。以前はほとんどわたしが一方的に作品を拝見する間柄だったので、とても嬉しい気分。また、お客さんでご来場いただいていたイラストレーターの浅見恵子さんの作品を見せていただいたり。初対面の方なのですがなんと群馬県限定販売のゆうちょのダルマと滝のハガキをおみやげにくださいました。帰りの電車の中では、共演した永澤康太さんのお話しを根掘り葉掘り伺いつつ、途中眠ることもなく東京までご一緒しました。

2011年7月7日木曜日

忘れたいのに思い出せない vol.17 七夕

あしりれら(vo,acc)
まぎい(vln) + 杏(vln) + 吉本裕美子(g) + フィリップ(b)
山崎怠雅(vo,g or b) + なかおちさと(vo,g) + KTN(ds)
vajuwaju - カワイヒトシ(per), 浅野廣太郎(sax), 東真史(b), 清水範也(tp), 坂本伸一(tp)
安藤裕子(reeds) + 早水愉紀(vo,g)
実ズ - 直江実樹(radio), 小池実(radio&etc), 米本実(yonemin&etc)

2011年7月7日(木)
8:00pm開場 8:15pm開演
1,500円 + ドリンク代

原宿live & Cafe JETROBOT
http://www.jetrobot.com/live_cafe_jetrobot/main.html
JR原宿駅竹下口より横断歩道を渡り左へ徒歩20秒
渋谷区神宮前1-19-11 原宿アッシュビル1F
TEL:03-3423-4788


アコースティックのヴァイオリン2名とエレクトリック・ベース、エレクトリック・ギターって、これは手ごわい組み合わせだなと思ってのぞみました。この編成だとベースにひっぱっていってもらうような感じが自然だけれど、そうするとヴァイオリンが聞こえなくなりそう。結果は、フィリップさんはパートによってはほとんど単音しか弾かなかったり、かと思いきやひらすらノイズを出したり…、合わせる合わせないということは無に帰されるようなベースで、わたしはもうなんでもありで行けました。音量的にはヴァイオリンのまぎぃさん、杏さん、大変だったと思うけれど、でもそれは部分部分でそれぞれの音が見え隠れするようなバランスのとり方でなんとかなったと思います。難しい編成だと思っていたけれどけっこういい感じになったのではないかと。